日記|重いブーツが歩きやすく疲れないわけがない



それは程度の問題です。

「重いブーツは一般的に歩きづらいと思われがちですが、実は振り子の要領で歩きやすいんですよ」
「重いブーツの方が1日歩いたあとの疲れが軽い」

なんて説明を雑誌やインターネットのブーツの特集とかでよく見るけど、これ、実際は程度の問題だと思います。


そもそも振り子運動って位置エネルギーを運動エネルギーに替える運動。
振り子を振り出すには、振り子を持ち上げる必要が当然ある。
持ち上げた振り子が重いほど、運動エネルギーは大きくなる。
だから靴の重さで足の振り出しが楽になるという効果があるとして、それに対する靴自体の適度な重さと歩きやすさとの関係は、かなり絶妙なバランスが必要だと思う。

適度な重さ。
でもそれは、ワークブーツの重さでは確実にオーバーする。

そもそも「歩く」という動作は、足を振り子のようにブンブンさせるだけではなく全身を総動員しているし、歩行の「疲れ」も足の振り出しだけの話ではない。

振り出した足を振り出しっぱなしにしてはおけないので止めるという動作にヒザには負荷がかかるし、重いブーツはそのゴツさ故に屈曲性が悪いので、歩行時の重心移動を行う際に残るほうの足(振り出さない方)はグッと余計に踏ん張る必要がある。
それらの負荷が「疲れ」になる。

身体全体で感じる「歩きやすさ」や「疲れ」を振り子運動だけで語るのは、ちょっと無理がある。
試しにNIKEとかASICSのスニーカーで歩いてみるといい。
普通の革靴でもいい。
ぜんぜん歩きやすいから。

では、実際にブーツは歩きやすいと感じる人がいるのはなぜか。


それは、手で持った重さから覚悟する歩きづらさよりも歩きやすいからだと思う。

ブーツに限らず靴は、その重さを履いている状態で感じることはない。
片足立ちすれば、大腿にその重さを感じることはできるけど。
それは、靴自体が地面に接しているので、自分では靴の重さを支えないから。

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同じ重さを足にかけたとして、ブーツを履くのと、ウェイトを足首につけるのだと後者の方がずっしり感を感じるのはそのせい。
歩行時も、その重さすべてを足裏で支えるので、ウェイトの方が疲れる。
同じ重さなら靴として足につけたほうが歩きやすい。

だから、重いブーツは歩きやすいというのは、覚悟と実感の差から重いブーツは(でも)歩きやすく感じるという話だと思う。


ちなみに同じような話で「長時間の立ち仕事が楽」というのがあるけど、それはもしかするとありえるかもしれないとは思う。
スニーカーよりもヒールがあるブーツの方が、直立時にかかる負担は少ないのかも。


ここまで書いておいてなんだけど、そもそもどちらの話も比較対象の靴が足に合っていないだけかもしれない。
だから本当に比較するなら、同じ靴に鉛のインソールを入れるかして重さを変えて比較実験してみるしかない。
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