キッチンを楽しもう。&Premium7月号|雑誌



僕が大学3年生になるくらいまで、実家のキッチン、というか台所はセメントの土間敷き。

いわゆる昔の農家の台所、悪く言えばキャンプ場の台所でした。

併設のお風呂はボイラーではなく、薪を燃やしてお湯を沸かすタイル張りのミニ銭湯のような感じ。




僕が大学3年生のときに、この台所と風呂場を取り壊して新しく建て替えました。


僕は小さい頃からこのキャンプ場に毛が生えたような台所がいやで、ずっとはやく建て替えようと言っていたので、建て替えたときに祖母に、ようやく僕の夢が叶ったなと言われましたが、建て替えた台所と風呂を僕が使ったのは、完成してから大学を卒業して実家を出るまでの1年足らずで、その1年も、4ヶ月は卒研のために大学の近くに住んでいたのであまり思い入れがないせいか、実家というと昔の古い台所の方を思い出します。


太い杉の丸太が棟木としてむき出しで一本通っており、煤がついて真っ黒になっている。

大きな作り付けの棚には食器やお菓子から、よくわからないものまでいろいろしまってある。

大きなタイル張りのかまどが2基あり、正月と秋に、このかまどと釜でもち米を炊いておもちをついて食べました。

薪のお風呂は、細かい温度調整がきかないので、お湯がぬるくなって薪をくべてくれるように母にお願いすると、熱湯風呂になることもあり、肌がピリピリするのを我慢しながら入ったり。


ゴキブリやらネズミやらもとうぜんいましたから過分に思い出を美化するつもりはありませんが、生活に味わいがあったなと思います。


今の自分のマンションのキッチンは、最新(といってももう何年か経っていますが)のきれいな対面型のシステムキッチン。ディスポーザーは標準装備、オプションの食洗機もつければよかったなと最近は後悔。

お風呂もボタン一つでピッとお湯を沸かしてくれるし、お湯を張ってくれます。


でもなにか味気なく面白くないんですよね。


かまどで炊いたお餅も、薪で沸かしたお風呂も、今思えばあれは贅沢だったなあと思います。

無い物ねだりといえばそれまででしょうが。




さて、この&Premium7月号は「キッチンと道具」がテーマ。

この雑誌で紹介されているキッチンは、ディスポーザー、食洗機完備の最新のいかにもなあこがれのシステムキッチンやアイランドキッチンなどではなく、10年、下手すれば20年くらい前のちょっと古めのキッチンや、手作りのようなキッチンが紹介されています。


それでも、いいなあこのキッチンと思わせるのは、きっと撮り方がうまいからだけではなく、整理整頓、清潔にしているだけでもなく、使っている人がキッチンを楽しんでいるからかなと思います。




古い、新しい関係なく、楽しんでいるか。


今だったらあの古い台所も楽しめるかも。いやどうかな。

でも、この雑誌だったらあの台所をどのように撮ってくれただろうか、きっとどこかいいところを見つけて、うまく何か良さげなキッチンとして撮ってくれたかも。

そんなことを考えていたらいつの間にかそのままレジに持っていっていました。




よし、僕も我が家のキッチンも楽しんでみよう。



そう思い、キッチンについて口を出したら、妻にはカチンときたようです。
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